撮影:服屋の皆さん
撮影:服屋の皆さん
*1:こういうテーブルに関して検索してうまく見つけられなかった旨ハイクに書いたりご教示いただいたりしている。木製電線ドラムというらしい。「転がして使いそうだけど円盤部分の板の継ぎ目どうなってんだ? ってよく見たら二重にしてあった。」とスタコメメモあり、つまり描き間違えています
*2:これ描いたあとハイクのキーワード今日検索した言葉へのエントリ,
"巨大割り箸鉄砲
画像検索で、ただ割り箸鉄砲がどんとでかくなった感(角材使用)の写真を見つけて
「そうそうこんな感じのが見たかったのよ」
とクリックしたら納得のデイリーポータルZ記事(http://portal.nifty.com/special04/12/03/index.htm)でした。"
どういう訳か「食べたい」と口にしてしまった。僕はあなたを食べたいのです。
自分の腕が女の肩や頭を固定していることがとても嬉しかった。女は絡んだ腕に動じることなく、ねえ、お腹がすいた、と呟いた。女の指先が私の着ているセーターの編み目をひっそりと掴んでいた。
「私トマトが食べたい」
なにもできない。唱えられた希望を阻んでいる我が身がじわじわと疎ましい。目頭や目蓋が形を失って崩れていく。私は仕方なく腕をほどいた。女の手を握ってハンカチのあるところまで歩いた。涙を拭って振り返ると女がこちらを見上げている。
「気が済みました」と私は言った。女が微笑んだ。
「そう。じゃあトマトを買いにいこう」
それでその女への耐性は無くしてしまった。
ふと気付けば突然舌の根本に蜂蜜のかたまりを投げ込まれたように喉が甘く灼ける。気道と血管がひとまとまりに心臓まで繋がって血で埋まってしまうから苦しい。心臓から腕の先まで神経が届いてぴりぴりと痺れていく。酷い目に遭わされているだけなのにその原因も解決方法も目の前のひとつしかない。どうしようもできない。だからきっといなくなってしまえば一番いいのだろうけれど、そうなるのだけは嫌でただついていくことを選んだ。ずっとがいい。ずっと一緒にいれば。どうにもならないけれど。ずっと一緒にいたい。それだけ。