たぐらかす。

たぐる、ちらかす、はぐらかす。

布団の中に夢がいる

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「だって君いないんだもの、寒いのに」

「椅子に詰め合わせになるこたないと思いますよ」

「うん」

「うん、って」

「だから。八つ当たりだから」

「やつあたり」

「ゆめが……目が、覚めて寒かったから! ……だからぁ……だから」

上掛けからはみ出したやぶにらみの顔が、ゆっくり嫌そうにぱち、ぱちと瞬きする。

「八つ当たりだから。ごめんなさい」

「……構いませんよ」

「重かったでしょ」

「軽いですよ」

細い小さな鎖

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「本当は君の方が似合うと思うんだけど」

「これ、女物でしょう」

「ほら、似合う。ふふ」

「まさか僕がするんですかこれ?」

「んぅん? 折角自分で買ったんだから頑張って着けるよ? 着けてるの見たかっただけ」

(頑張ってなのか)

「君こういうの似合うよ」

もう一度指が鎖を持ち上げて、小さな金具をそっと外す。銀色の連なりが指先に引かれて肌から離れるのが、微笑んでいるのが、くすぐられているように苦い。